4月に向けて、新しい役割や仕事を打診される人も
いらっしゃるのではないでしょうか。
そして、「自分にはそんなこと、荷が重すぎる」とプレッシャーに感じている人もいるのでは。
かくいう私も不安を勝手にどんどん大きくしてしまう天才なので、
小説で同じ状況にいる主人公たちに助けられることが往々にしてあります。
今回は、そんな不安を和らげてくれる小説をご紹介します!
- 大きなプレッシャーに苦しんでいる方
- 不安な気持ちへの向き合い方を知りたい方
- 仕事のやり方にもやもやしている方
キッチン常夜灯(長月天音)
あらすじ
舞台はチェーン系レストラン。
女性の活躍推進を謳う本社の方針で、
なりたくもない店長という役目を押し付けられて、不眠症に悩む南雲みもざ。
しかも住んでいるマンションが火事になり、住処も失ってしまうという大ピンチ状態。
そんなどん底のみもざを暖かく迎えてくれたのは、
会社の倉庫の管理人である金田さんと、
倉庫の近くにあるビストロ「キッチン常夜灯」だった。
おすすめポイント
女性活躍推進という波に呑まれて、みもざのように自分の意思と関係なく
責任者にさせられている女性は多いのではないでしょうか。
もちろん男性でも、やむにやまれぬ事情で仕方なく責任を持たされているという人もいらっしゃるでしょう。
責任の重圧に押しつぶされそうになりながら、必死に毎日を生き抜いている人たちの、
ひとときの休息の場。
それが「キッチン常夜灯」です。
シェフとソムリエの二人のさりげなく温かな心遣いと、
美味しそうな料理の数々に、読んでいるだけで心がホッとします。
彼らに癒されて、やがてみもざも、不満や不安に向き合うようになっていきます。
読み終わったころには、きっと「よし、もう少しがんばろう」と思える一冊です。
レビュー記事はこちら
松岡まどか、起業します(安野貴博)
あらすじ
就職活動で内定をもらった会社から、一方的に内定取り消しを言い渡されてしまったまどか。
落ち込む彼女は、起業詐欺にあってしまい、1年以内に時価総額10億円の会社を作れなければ、1億円の借金を背負うことに。
果たしてまどかは起業に成功することができるのか。
AIを駆使して起業に挑むお仕事小説。
おすすめポイント
1億円という莫大な借金を背負ってしまうまどか。
最初からものすごい大ピンチ・・・
なんとか「起業して借金を返す」という解決策を見つけるも、
うまくいかない資金調達、ランサムウェアからの攻撃と、
ピンチは次々と訪れます。
考えるだけで胃がキリキリする状況ですが、まどかは1人じゃない!
有能なAIや同僚、部下、先輩たちと一緒に、問題の突破点を見つけて
突き進んでいく姿に勇気をもらえます。
スピノザの診療室(夏川草介)
あらすじ
雄町哲郎は京都の地域病院で働く内科医。
三十代後半に差し掛かった時、最愛の妹がこの世を去り、
残された甥の龍之介と暮らすために、大学病院でのキャリアを離れ、
現在の病院で働いている。
町医者として、地域に根差した医療の現実に向き合うお仕事小説。
おすすめポイント
お医者さんという仕事柄、どうしても死と向き合う必要があります。
人の生死の鍵を握るという、これ以上ないプレッシャーでの仕事。
それが医療現場で働く人たちが、毎日こなしていることです。
病気を治すことだけが、人を幸せにするのではない。
病気とどう向き合って、対処していくのか。
患者やその家族の心情に寄り添って考えていくことが、
医師として人を幸せにできるのだ。
そんな考えを持って医療現場に立つ哲郎はかっこいい。
そして、哲郎の同僚の医師や看護師たちも、同じプレッシャーを抱えています。
時に支え合い、時に励ましながら、難しい問題に立ち向かっている彼らを見ると、
「私もがんばろう」という気持ちになります。
まとめ
意図しない役割を押し付けられた。借金を背負ってしまった。
命と向き合わざるを得ない。
中身は違えど、プレッシャーに向き合い、不安と共に進んでいくという
運命は同じ。
自分にできることをコツコツとがんばる彼らの様子を読んで、
ちょっとの勇気と、「みんな一緒なんだ」という共闘意識をもらいましょう。
少しでもプレッシャーに悩む方の気分転換になれば良いなと思います。