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【エッセイ】『私は私に私が日記をつけていることを秘密にしている』(古賀及子)の感想

日記に関する本が最近ブームですね。

日記を書くのも読むのも好きな私としては、嬉しい流行です♪

今回は、最近読んだ日記本で面白かった

『私は私に私が日記をつけていることを秘密にしている』

をご紹介します!

内容紹介

人気の日記エッセイ作家・古賀及子さんが明かす、みんなに読まれる日記の秘密。

一章で、日記を書く際の独自の経験知を語り、

二章・三章で、その実践例としての日記を収録した一冊。

感想

日記を書くときの心構えが斬新

古賀さんが日記を書くときに課すルールとして、

「感想を禁止する」という点が目から鱗だった。

出来事だけを書いておけば、その日記を読み返した時の自分が、

その出来事への気持ちをまた思い起こせるから、ということだった。

「なるほどなぁ」と感じたし、実際にニ章・三章の日記を読んでみると、

感想を書かないことで、その出来事や登場する人たちの輪郭が

くっきりと浮かび上がってくる、という効果を感じた。

 

特に古賀さんのように、日記を公開する前提で書かれている場合、

「個人的な感想」というノイズがないから、読みやすい。

感情や感想は、人によって違うから、

「共感できる/できない」で判断されてしまうけれど、

起きた出来事は否定しようがない。

そして、数ある一日の出来事の中で、「そのこと」を切り取る(記録する)んだ、

ということに、日記を書く人のセンスがぎゅっと込められる気がする。

何気ないことを「珍しがって」書く

日記に何を書けばいいのか分からない、というお悩みに答える文章があった。

自分が昨日、生きていたことを、どうか思い出してほしい。

そのひとつひとつがいちいち輝いている必要はぜんぜん無くて、

ただそうでしたということを、珍しがって書いていく。

それが、日記なんだと思っています。

古賀及子 『私は私に私が日記をつけていることを秘密にしている』 晶文社, 2025,29ページ

「珍しがって」書くという文章を読んで、新たな視点が生まれる。

つい「日常」になっていることは見逃しがちだけど、

この生活はいつかは終わるということは、

子どもの成長を見ていると本当に実感として感じることだ。

息子は車のことを「ぶーぶ」と言っていたが、

いつのまにか「くるま」と言えるようになった。

車のことを「ぶーぶ」と呼ぶ息子は、この先はきっともう見られない。

そしていつか、私自身も忘れてしまう。

しかもこの希少性は、後になって初めて気づくことで、いまは気づけない。

だけど「息子がぶーぶと言った」ということを日記に書いておけば、

幼い息子にいつでも会えるのだ。

日記を書く意味・価値というものが、この一文に込められている。

古賀さんの日記に書かれる家族が愛おしい

古賀さんは息子さんと娘さんとの三人暮らし。

日記にも主に子どもたちとのやりとりが書かれている。

古賀さんが書く息子さんと娘さんが、とても面白くてチャーミングで、

読んでいるうちに愛おしくなってくる。

読者をそんな気持ちにさせる文章が書けるのは、

古賀さん自身が、お子さんのことを、愛情を持って観察しているからだろう。

 

ドラえもんのマンガを読んで笑う息子さん。

寝坊を満喫して清々しく嬉しそうにしている娘さん。

冗談で過剰に娘に親切にすることを楽しんでいる古賀さん。

 

合間合間に挟まれる古賀さんと子どもたちの会話がとても楽しそうで、

こういう家族ってステキだなぁと思う。

日記の師匠をみつけた

私自身も日記を書いているが、毎日似たような内容の繰り返しになってしまうことも多々ある。

でも、それこそが「日常」だし、

10年後に読み返した時には、この生活が「なつかしい」と感じるのかもしれない。

だからこそ、「何気ないことを珍しがって書く」という姿勢は大事にしていきたい。

そして、家族への愛情が、読んでいる人にも伝わるような古賀さんの文章を

お手本にして、文章力を鍛えていきたいと思った。

(私の日記は公開する予定はないけれど)

「こんな日記を書きたい!」と思える日記の師匠を見つけられたことが、

この本を読んで得た一番の収穫だった。

 

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