原田ひ香さんのシリーズ作品10作品を一挙紹介!
シリーズ別の内容紹介・おすすめポイント・読む順番を書いていきます。
一番最後に、全作品の一覧チェックリストもありますので、
ぜひご活用ください!
原田ひ香さんについて
1970年生まれ、神奈川県出身。
結婚後、独学でシナリオを学び、2005年『リトルプリンセス2号』でNHK創作ラジオドラマ脚本懸賞公募で最優秀作を受賞。プロットライターとしての活動を始める。
2007年、『はじまらないティータイム』で小説家としてデビュー。
女性の悩みや生き方を描く小説が多い。
【シリーズ別】著作一覧
(作品のかっこは、最初の単行本または文庫本の出版年です)
「ロンダリング」シリーズ
- 生きることが面倒くさい方
- 失意の中にいる方
- 人の温かさに触れたい方
内容紹介
「事故物件」を「普通の物件」に戻すために、一か月だけその部屋に住み、
また次の物件に移り住むというアルバイトをする主人公たち。
心に傷を持って住処を転々としながら、人と関わっていく女性を描くシリーズ。
おすすめポイント
第1作は、自分の浮気が原因で離婚して、夫も家も財産もすべて失ったりさ子が主人公。
ロンダリングのアルバイトをするといっても、
りさ子の毎日は、ただ部屋にいて、本を読んで、コンビニでお惣菜を買って食べる日々。
32歳、まだやり直すには遅くないのに、こんなに無気力で大丈夫かしらと
心配になるくらい、死んでるように生きている。
雇い主に言われるがままに転々と移り住み、自分の意思がない。
そんなりさ子が、ある人と出会ってどう変わっていくのか、注目です。
続編は、事故物件に関わる人たちを主人公にした短編集。
前作とのリンクを楽しみながらも、短編なのでサクッと読めます!
刊行順
1.東京ロンダリング(2011)
2.失踪.com 東京ロンダリング(2016)
(文庫版改題:事故物件、いかがですか? 東京ロンダリング)
「三人屋」シリーズ
- 「おいしい本」を読みたい方
- 三姉妹のお話を読みたい方
- 癖のある人たちを読みたい方
内容紹介
時間帯によって店の中身が変わる、通称「三人屋」。
さまざまな客の視点で見た三姉妹の人間模様が描かれるシリーズ。
おすすめポイント
美味しい料理でお客をもてなす三人屋。
お客さん目線で一章ずつ描かれているのですが、
別の章の中で、前章の人が再登場したりするので、
一冊の中でいろんな人の人生のリンクが楽しめます。
三女の就職などの転機で、三姉妹の生活がどんなふうに変わっていくのか、を読めるのも、シリーズものの楽しみのひとつ。
読む順番
1.三人屋(2015)
2.三人屋 サンドの女(2021)
「ランチ酒」シリーズ
- 自分にご褒美をあげたい方
- 仕事の後の一杯が好きな方
- 東京の美味しいお店を知りたい方
内容紹介
犬守祥子の職業は「見守り屋」。営業時間は夜から朝まで。
客から依頼が入ると、人やペットなど、とにかく頼まれたものを寝ずの番で見守る。
そんな祥子の唯一の贅沢は、仕事を終えた後の晩酌ならぬ「ランチ酒」。
絶品料理とお酒に舌鼓を打ちながら、今日も仕事の疲れを癒す。
おすすめポイント
なんといっても食事の描写が美味しそう!
実在するお店が登場するので、実際に行こうと思えば行けるという身近さにわくわくします。
ただし、これは単なるグルメ小説ではないのです。
自分の生計を立てるだけで精一杯、離婚した夫と暮らす娘の幸せを願いながらも
不安や鬱憤を、食べて飲むことで解消している祥子。
どんなに悩んでいても、食べることで生きられる。
食事が気持ちに潤いをくれる。
そんなことを教えてくれる小説です。
刊行順
1.ランチ酒(2017)
2.ランチ酒 おかわり日和(2019)
3.ランチ酒 今日もまんぷく(2021)
4.あさ酒(2024)
「古本食堂」シリーズ
- 古本屋さんが好きな方
- 神保町の雰囲気が好きな方
- 本×ごはんのコンボが好きな方
内容紹介
美希喜(みきき)は国文科の大学院生。本に関わる仕事がしたいと思いながらも、進路に悩んでいた。
そんなとき、神保町で古書店を営んでいた大叔父の滋郎さんが急逝した。
滋郎さんの妹・珊瑚さんが上京してそのお店を継ぎ、美希喜はその手伝いをすることに。
おすすめポイント
美希喜ちゃんのハキハキした話し方と、珊瑚さんのおっとりとした話し方が、
二人の会話をテンポよくしていて、とても読みやすいです。
珊瑚さんの恋路に、美希喜ちゃんの進路…
日々考えることはたくさんあるけれど、美味しいごはんと面白い本があれば、
毎日晴れやかに過ごせそう。
そんなごはんと本の魅力をつややかに伝えてくれるシリーズです。
読む順番
1.古本食堂(2022)
2.古本食堂 新装開店(2024)
全作品一覧チェックリスト
全作品制覇を目指している方は、こちらもどうぞ。(ダウンロードしてご利用ください)
まとめ
美味しいごはんがたくさん登場するのが、原田ひ香さんの作品の特徴。
ちょっと大変なときも、美味しいものを食べれば、がんばれる気がする。
さまざまな環境で過ごす登場人物たちに共感したり、共感できなかったり、
色んな感情を楽しみながら、ちょっと一息ついてみませんか。