伊与原新さんといえば、「理系出身の作家」の代表、
といっても過言ではないと思います。
理系のテーマなのに、文系にも読みやすいし、
理系の知識が埋め込まれているからこそ感動できる作品が多い!
今回は特に私がおすすめしたい3作品を紹介します!
一番最後に、全作品の一覧チェックリストもありますので、
ぜひご活用ください!
伊与原新さんについて
1972年生まれ。
神戸大学で地球惑星物理学を学び、
東京大学の大学院では地球磁場の研究を行う。
大学院卒業後は、富山大学の大学助教授として勤務しながら、
2008年から小説を書き始める。
2010年、『お台場アイランドベイビー』で小説家デビュー。
理系分野がテーマの作品が多いが、文系にも読みやすい文体が特徴。
おすすめ作品4選
(作品のかっこは、最初の単行本の出版年です)
2021年本屋大賞ノミネート作品
八月の銀の雪(2020)
あらすじ
不愛想で手際が悪いコンビニのベトナム人店員グエンが、
就活連敗中の理系大学生、堀川に見せた真の姿とは(「八月の銀の雪」)。
会社を辞め、一人旅をしていた辰朗は、凧を揚げる初老の男に出会う。
その父親が太平洋戦争に従軍した気象技術者だったことを知り…(「十万年の西風」)。
科学の揺るぎない真実が、傷ついた心に希望の灯りをともす全5篇。
おすすめポイント
自然科学にまつわる短編集だけど、
数式を見ただけで思考が止まってしまう根っからの文系な私でも、
抵抗なく読み進められました!
研究者たちのひたむきな熱意と、自然科学の神秘に感動します。
初心者にもわかりやすい説明と、ストーリーのバランスが絶妙!
「死んだ」シリーズの3作目
月まで三キロ (2018)
あらすじ
「月は一年に三・八センチずつ、地球から離れていってるんですよ」。
死に場所を探してタクシーに乗った男を、運転手は山奥へと誘う。
「実はわたし、一三八億年前に生まれたんだ」。
妻を亡くした男が営む食堂で毎夜定食を頼む女性客が、
小学生の娘に語った言葉の真意。
科学のきらめきが人の想いを結びつける短篇集。
おすすめポイント
地学、気象学、宇宙学・・・
一見難しそうな学問や知識が、身近に感じられる作品たち。
科学や物理って、数字や数式ばかりだというイメージ(雑!)があったけれど、
こんなにロマンチックな学問だったなんて!
と新しい世界を教えてくれる小説。
自分の悩みがちっぽけに感じるほど壮大な自然。
そして、そこに関わろうとする人たちの、
「好きなものを突き詰める」純粋な喜びが胸を打ちます。
2024年にNHKでドラマ化!
宙わたる教室 (2023)
あらすじ
東京・新宿にある都立高校の定時制。
そこにはさまざまな事情を抱えた生徒たちが通っていた。
負のスパイラルから抜け出せない21歳の岳人。
子ども時代に学校に通えなかったアンジェラ。
起立性調節障害で不登校になり、定時制に進学した佳純。
中学を出てすぐ東京で集団就職した70代の長嶺。
「もう一度学校に通いたい」という思いのもとに集った生徒たちは、
理科教師の藤竹を顧問として科学部を結成し、
学会で発表することを目標に、
「火星のクレーター」を再現する実験を始める。
おすすめポイント
様々な悩みを抱え、時に衝突しながらも、
「火星のクレーター」を再現する、という一つの目標に向かって、
実験に取り組んでいく生徒たちと、
彼らを見守る藤竹先生の、研究者ならではの静かな情熱が印象的。
「知りたい、学びたい」という気持ちの原点を呼び起こさせてくれるお話です。
全作品一覧チェックリスト
全作品制覇を目指している方は、こちらもどうぞ。(ダウンロードしてご利用ください)
まとめ
理系の人にはもちろん、文系の人にも読みやすい文体なので、
すべての人におすすめできる作品たち!
世界を新しい視点で見させてくれるお話もあるので、
知識欲・好奇心の高い人に、ぜひおすすめしたい作家さんです。
知識と感動の両方がほしい!という方、ぜひ読んでみてください!