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【小説】『うまいダッツ』(坂木司)~おやつのお供におすすめの本~

うまい棒一本で、世界の秘密を教えてくれるおじさんがいるらしい」

そんな噂がまことしやかに囁かれる高校生活。

「それマジで言ってるの!?」と鼻で笑いつつも、

本当にそんな人がいるのか、気になる…

おやつ大好きな四人組の高校生が過ごす青春の日々。

こたつでまったりおやつを食べながら読みたい本をご紹介します!

こんな人におすすめ
  • おやつが好きな方
  • 楽しい気分になりたい方
  • キュンとしたい方

あらすじ

好きなおやつを持ち寄って食べ比べをする「おやつ部」。

そんなゆる~い部活に所属するのは、アラタ、コウ、タキタ、セラの4人。

おやつに関わるちょっとした謎を、この4人が追いかける!

おすすめポイント

おなじみのおやつが登場する

うまい棒チロルチョコばかうけ・・・

だれもが一度は食べたことがあると思われる、超有名なおやつたちが登場します。

そんなおやつが関わるちょっとした謎とは??

本に登場するおやつを実際に食べながら読むのも一興かも。

個性豊かな4人組

真面目なアラタ、純粋でちょっと鈍いコウ、

正義感が強くてビシッと言えちゃうタキタ、

本能で動けるセラ。

みんないい子たちで、どこまでも平和。

おやつを持ち寄って、わいわいとおしゃべりしながら、おやつタイム。

ふざけ合って、からかって、笑って、時にしらけて…

高校生たちのテンポの良い会話は、読者も楽しい気持ちにさせてくれます。

スカッとする!

作中、ちょっとモヤるシーンが出てきます。

嫌な気持ちになったり、「んん?」と異議を唱えたい場面も。

そんなモヤっとポイントに対して、おやつ部の4人がそれぞれの持ち味を活かして

立ち向かっていく姿に、スカッとします!

 

私が一番かっこいいと思うタキタのセリフがこちら。

「スタバが好き」な人を小馬鹿にする人って結構いるよね、という話から。

「職業に貴賤なしって言いますけど、趣味だってそうじゃないですか。

好きなものに打ち込んでて、それが別に誰の迷惑になるものでもなかったら、

バカにする方が間違ってます」

坂木司 『うまいダッツ』 文藝春秋, 2024, 147ページ

かぁっこいい!!

他にもタキタがビシっと言ってくれるシーンが随所にあるので、

「モヤッと」→「スカッと!」の気持ちよさをぜひ体験してください!

キュンとする青春が味わえる

本書は恋愛よりも、友情を描いた場面が多いですが、

少しだけ恋愛のエッセンスも含まれています。

ちょっと気になる、ちょっと意識してしまう。

そんな恋心が芽生える前の段階の、そわそわする気持ちが、

とてもリアルに描かれていて、キュンとしてしまいます。

誰と誰が、どんな風に意識しているのかは、読んでからのお楽しみ。

まとめ

あとがきでは、坂木さんがこの物語に込めた想いが綴られています。

それを読むと、この4人の「おやつ部」の活動が、より尊いものに感じられます。

誰かと一緒に、好きなおやつが食べられる幸せを噛み締めて…

ぜひ、好きなおやつと飲み物を準備して、この本を楽しんでください♪

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