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【読む順番・チェックリスト付き】小川糸さんのシリーズ作品一覧

小川糸さんのシリーズ作品7作品を一挙紹介!

シリーズ別の内容紹介・おすすめポイント・読む順番を書いていきます。

一番最後に、全作品の一覧チェックリストもありますので、

ぜひご活用ください!

小川糸さんについて

1973年生まれ、山形県出身。

2008年、『食堂かたつむり』で小説家としてデビュー。

小説を書くかたわら、作詞家としても『春嵐(しゅんらん)』というペンネームで活動している。

家族の物語が多く、食事のシーンが豊かな表現で描かれているのも魅力のひとつ。

ドラマ化や映画化されている作品も多数。

【シリーズ別】著作一覧

(作品のかっこは、最初の単行本または文庫本の出版年です)

「生」の三部作

こんな人におすすめ
  • いま、困難な状況にいる方
  • 未来に不安を感じている方
  • おいしそうな食事のシーンが好きな方

内容紹介

「生きる」ことをテーマにした3つの長編。

食堂かたつむり

恋とともに何もかもを失い、そのショックで声まで失くした倫子は、
ふるさとに戻り、小さな食堂を始める。
お客様は一日一組。
食堂は次第に評判を呼ぶように…。

 

◆ライオンのおやつ

男手ひとつで育ててくれた父のもとを離れ、ひとりで暮らしていた雫は病と闘っていたが、
ある日医師から余命を告げられる。
最後の日々を過ごす場所として、瀬戸内の島にあるホスピスを選んだ雫は、
穏やかな島の景色の中で本当にしたかったことを考える。
ホスピスでは、毎週日曜日、入居者が生きている間に
もう一度食べたい思い出のおやつをリクエストできる「おやつの時間」があるのだが、雫は選べずにいた。

 

◆小鳥とリムジン

主人公の小鳥のささやかな楽しみは、仕事の帰り道に灯りのともったお弁当屋さんから漂うおいしそうなにおいをかぐこと。
人と接することが得意ではない小鳥は、心惹かれつつも長らくお店のドアを開けられずにいた。
十年ほど前、家族に恵まれず、生きる術も住む場所もなかった18歳の小鳥に、
病を得た自身の介護を仕事として依頼してきたのは、小鳥の父親だというコジマさんだった。
病によって衰え、コミュニケーションが難しくなっていくのと反比例するように、
少しずつ心が通いあうようにもなっていたが、ある日出勤すると、コジマさんは眠るように亡くなっていた。
その帰り、小鳥は初めてお弁当屋さんのドアを開ける。

おすすめポイント

三部作といいつつも、背景や登場人物たちの関わりはなく、

まったく別もののお話として書かれている3冊なので、

気になった本から読み始めてOKです!

いずれも、絶望の淵にいる主人公が、食べることを通して生きる力を取り戻していく再生の物語。

いま、困難な状況にいる人。明日に希望がもてない人。未来に不安しか感じられない人。

そんな人たちに読んでほしい3冊です。

刊行順

1.食堂かたつむり(2008)

2.ライオンのおやつ(2019)

3.小鳥とリムジン(2024)

 

 

「ツバキ文具店」シリーズ

こんな人におすすめ
  • 鎌倉が好きな方
  • 手紙を書くのが好きな方
  • プロの仕事を見るのが好きな方

内容紹介

鎌倉で小さな文具店を営むかたわら、手紙の代書を請け負う鳩子。
友人への絶縁状、借金のお断り、天国からの手紙…。
ちょっと身近だからこそ伝えられない依頼者の心に寄り添ううち、
仲違いしたまま逝ってしまった祖母への想いに気づいていく。

おすすめポイント

手紙を書くのが好きな人には、ぜひとも読んでいただきたいシリーズです。

手紙を通して、人と関わっていくことの難しさと大切さ、

想いの伝え方などを主人公と一緒に感じることができます。

 

また、お仕事小説でもあると私は感じています。

手紙を書く紙や筆記用具も、依頼内容をふまえたうえで、

吟味して選びます。

時には手紙の文面までも考えて、書く。

依頼人の心の奥の奥にある想いをとらえて届けよう、という

鳩子の優しさとプロ意識に感動します。

 

実際に鳩子の書いた手書きの手紙が掲載されているのも、見どころです。

依頼人や内容によって異なる筆記で書かれています。

プロの字書きである萱谷恵子(かやたに けいこ)さんによるお仕事とのこと。

ここでもプロの仕事の素晴らしさを感じることができます。

 

作品のなかでは、鎌倉に実在するお店が登場します。

『ツバキ文具店の鎌倉案内』は、作品に登場したお店を紹介するガイドブック。

聖地巡礼に最適な一冊です。

読む順番

1.ツバキ文具店(2016)

2.キラキラ共和国(2017)

3.椿の恋文(2023)

おまけ.ツバキ文具店の鎌倉案内(2018)

 

 

 

全作品一覧チェックリスト

全作品制覇を目指している方は、こちらもどうぞ。(ダウンロードしてご利用ください)

まとめ

食べること、生きること、家族という人たちとの付き合い方。

私たちの生活に直結する営みを、やさしく描く作風が魅力の小川糸さん。

エッセイも頻繁に出されているので、そこでの小川さんの生活をのぞいてみると、

まさに小川さんの生き方が、物語の芯となっているなぁと感じます。

小川さんの小説が好きな方は、ぜひエッセイも読んでみてください♪